駄学博物館
知らなくても損はしない知識集!?

最終更新日
2002.07.21
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注釈
(1):セシウム133原子基状態の2つの超微細準位間の遷移に対応する放射の9,192,631,770周期の継続時間
(2):UTCは世界標準時(GMT)と同じ
(3):国が主体で行わなくてよい事業のうち、民間では安定して提供できない恐れのある事業を独占的に行える組織、つまり特殊法人
時に関する知識

 時間の基準:秒の定義 - 1秒はセシウム(Cs:番号55)のある周期(1)と決められている。これは、地球の自転が不安定な回転をしているために定められた。時には遅くなったり早くなったりしているらしい。安定して”正確な”時間を取得するために、セシウムの周期から時間を表現する(セシウム)原子時計が開発・運用されるようになった。

 余談:漢字の確認 - 本題の前に「うるう」の漢字を「潤」と使う人もいるが、本当の漢字は「閏」。MS Officeについて来た電子辞書によると・・・

 【閏】(うるう):暦と実際の季節とのずれを調節するために、平年より一つだけ多く設けるもの。 →「閏年」検索 by Google
 【潤】(うるおい):ほどよい湿りけ →「潤年」検索 by Google

 閏日と閏秒 - 「閏秒は閏日(閏年)の微修正」ではない。名前は似ているが、実施目的が違う。「閏日(閏年)」は地球の公転−自転間で発生するズレであり、実施間隔はご承知の通りほぼ定期的。閏秒は地球の自転−原子時計間で発生するズレであり、実施間隔は自転が不安定のため非定期的。

 閏秒の定義 - 国際的に取り決めた原子時計の時間(協定世界時:UTC(2))と、自転を観測して得られた時間の差が±0.9秒以内に納まるようにUTCを修正する1秒。国際的な決まりで特別な理由が無い場合、次の優先日が実施日になる。第一優先日として1/1と7/1、第二優先日として4/1と10/1。また実施する際にも事前周知期間として、最低8週間前に告知を行うとも決められている。実施告知は日本標準時グループのページで確認できる。
 UTCでの実施タイミングは実施日直前「23:59:59(日本時間:実施日の08:59:59)→23:59:60(同08:59:60)→00:00:00(同09:00:00)」のように実施される。自転の時間次第では59秒が無くなり、58秒のあとに00秒が来る(未確認)。実施される場合は、どのように実施されるのかよく確認しておこう。

 標準時の管理 - 標準時は各々の組織が管理していたでは、ズレた場合生活に支障をきたす恐れが考えられます。そこで日本国内では時間に関する唯一の責任期間として、独立行政法人(3) 通信総合研究所日本標準時グループが日本標準時の管理を行っている。研究所が明石市の東経135°線上にある天文科学館にあると思うが、実は東京都小金井市にある。しかし、標準時の基準は東経135°の子午線に設定されている。
 現在テレビ・ラジオの時報や、電波時計で使用されている標準電波もこの研究所にある原子時計より供給されている。国内では標準電波が2局制で送信されており、両局に対応している時計なら全国どこでも受信することができる。

 12時間表記の注意 - 午前0時、午前12時、午後0時、午後12時。いずれも日付が変わったのか正午なのか分かりにくい表記で、12時間表記は確かに分かりやすいですがこれらの表記のときは注意が必要。日本標準時グループ統一見解+時計協会見解もすこし曖昧な見解。前記の時間は誤解を招く可能性があるため、24時間表記に統一するか「昼12時」と表記(または併記)するしかない。
 余談として英表記する際、「AM 9:00」は間違いで”AM/PM”は時刻の後に表記する。例:「8:00 pm」

引用:日本標準時グループパンフレット1998年版2001年版

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